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2009年9月 7日 (月)

徒歩での移動運用グッズ

Dsc01417_r 「第 1 回」 と言いたいところですが、なにしろ更新頻度が少なく、呆れられてココロさんに日記を書く愛想すら尽かされてしまうほどの惨状ですので、恐れ多くてそんな事は書けません(@@ とりあえず思い立ったら書くとして、今回は 「公共交通機関で移動するときの持ち物・基本パック編」 となります。

公共交通機関での移動の最大のネックは 「持てる重量」 の制限です。ハイドライド III をやった事がある方なら、その持てる重量の管理に苦労した記憶がある事でしょう。間違えて漬け物石なんて持ってしまった暁にはどうにもなりません。でも、現実の世界ではさらに 「大きさ」 という制限もあるので、なおシビアです。

電車に乗る場合には、大きいと隣の人の迷惑になりますし、新幹線であれば置き場所に困ります。階段の上り下りも大変です。エレベータがあればいいですが、昨今ではエレベータを使うと、冗談みたいに荷物を抱えている場合を除き 「若いくせにエレベータ使うなんて」 という目で見られがちです。エレベータは、階段を上るのが大変な場合に使うものです。障害者や老人が使う事が思い浮かばれるのは、そういった人が階段を上るのが困難だからであって、彼らが障害者は老人だからではありません。

従って、どんなに若かろうと歳を取っていようと、階段の上り下りに苦労するなら、平等にエレベータを使う権利があるわけですが、どうも勘違いしている人が多いので、やりにくいです。混雑していて、お年寄りが乗りあぶれたときなんかは、どんな荷物を持っていようと 「若い人は歩け」 と言わんばかりの雰囲気がとても悲しいです。

と、脱線はこのくらいにして、とりあえずエレベータがあろうと無かろうと利用は難しいので、荷物が多いと階段やエスカレータで移動するのは結構大変です。駅構内の移動だけで汗だく。そして、混んだ電車に乗り込むのも大変。乗り込んだとしても押されて荷物と一緒に大変な事になり、下手するとけが人を出しかねませんし、荷物が壊れる事もあるでしょう。他の人も 「何よこの人こんな荷物持ち込んで…」 といやがられる事請け合いです。

公共交通機関での移動というと、新幹線や飛行機の部分だけを想像しがちですが、多くの人は、その駅や空港にたどり着くまでに、まず普通の電車に乗らなければならず、また、人によっては駅まで長距離を歩いたり、電車よりも荷物があると大変な 「バス」 を利用しないといけないなど、想像以上に苦労します。なので、気軽に 「公共交通機関を利用しましょう」 なんて言っているのを見るとガッカリします。

とはいっても、プライベートの旅行なら車で行く事もできますが、出張など何らかの理由で車では無理な場合もあります。その場合はムリして公共交通機関。でもそうなると、行くだけで疲れてしまうので、そうならないように荷物を極力減らします。また、車と違って 「使わない物は車に置いていき、今から使う物だけを持っていく」 という事はできないので、パンパンになったバックパックの中身などは極力取り出しやすい形に整理しないといけません。

Dsc01426_r でも、そんな教科書はどこにもありませんし、CQ 誌で特集もしてくれていません。ご近所さんに OM さんがいっぱいいて、そのうちどなたかは公共交通機関を使っての移動運用もされていて親切に教えてもらえた時代もあったかもしれませんが、今は昔。近所にアマチュア無線をやっている人はかなりいないです。

そうなると、自己流。自己流でも、良いか悪いかは別として、実際みんな運用しているやり方があるわけです。人に威張れなくても、最適解でなくても、どういうスタイルでやっているのかを公開する事は、情報共有として今から始める人の参考 (または反面教師) になるでしょうし、場合によってはアドバイスも貰えるかもしれません。

いずれにしても 「たたき台」 は必要なのです。意味が無くても、公開する事で、やがて意味を持つようになると思います。こういう情報を公開している人が少ないので、このシリーズを始めてみる事にしたわけです。

さて、公共交通機関での移動の場合、持って行ける物は相当限られます。FT-817 なんかは、私の場合はもうムリ。実際にはホテルに別送しておく、といった方法でしのぐ事もありますが、コストもかかるので今回はそれを想定せず、完全ハンドキャリと考えます。そうすると、ハンディ機が精一杯です。

ハンディ機だけなんていうと、携帯電話一台みたいな物で簡単だと思うでしょうが、なかなかそうもいきません。無線機というと必要な物は、本体、バッテリパック、アンテナ、マイク、ログ帳、時計、交換用バッテリパックがあります。コレに加え、充電器、AC アダプタなども必要になりますし、ホテルの窓などから外部電源を使って運用するなら、外付けアンテナセットも必要です(小型基台&ケーブル)。

Dsc01418_rこれをワンセットにしているのがコレ。mont-bell の "トラベルキットパックL" を使用しています。本来はお化粧品とかタオルとか整髪料と隠しとかを入れる旅行キットパックですが、これに無線関連一式を入れます。無線関連というのは 「運用するときにさっと取り出せばそこに入っていないと困る物」 という感じです。

 

まず、編み目の一番大きな場所に入っているのが

  • レジャーシート
  • バンドプラン下敷き

Dsc01420_r です。レジャーシートは地面に敷いて、というよりはベンチや切り株などが濡れていたりして洋服が汚れそうなときにしいて運用するためのものです。その為、一人でバックパックを横に置いたらオシマイな広さです。雨上がりや、山の上では霧でベンチなどが湿っぽい事があるので、その為です。濡れいている事が予想される/されないにかかわらず常備しておきます。

バンドプラン下敷きは、この前のハムフェアで配布されていた物。小さいサイズなので携帯するのに向いていますし、このトラベルパックのフットプリントにぴったり合うので、ぴったり収納できます。正直今までの 「じゆうちょうサイズの下敷き」 は大きすぎて自宅にでも置いておくしか使い道はありませんでした。出慣れていない 6m FM とか 2m FM なんかに出る事があれば、これを見ないと怖くて出られません。そのため、レジャーシートのしたにしまっておきます。

なぜ 「下」 かというと、その上には AC アダプタなどの固い物を載せるため、剥げてしまったり割れる原因になりそうだからです。レジャーシートはもらい物ですが貰ったときのセロファンな感じの袋は破れてしまい、多少でも汚れた物をどう入れるかは課題です。あと、私は最近移動してないので、頻繁に動いている、知人の VX-8 運用体制で述べますが次に入れるのが

  • クリップベース(SMA)
  • 急速充電スタンド
  • AC アダプタ(純正)
  • AC アダプタ(秋月12V)
  • AC アダプタ用 AC ケーブル
  • AC コード(秋月アダプタ~VX-8本体)

という感じです。クリップベースは、ハンディホイップを外付けするためのクリップ状になっているスタンド(?)です。本体直付けで外部電源を使うと回り込みを起こして送信できないので、外付けアンテナにする必要があります。マグネットベースのマグネット部分がクリップになっているもので、ホテルの窓などからオンエアするときに便利です。

Dsc01419_rその為、基本的に屋外からバッテリパックで運用するときには使いませんが、ここに入れておくと収納の分類上便利です。バックパックの中などでは圧力がかかりますから、ケーブルの過度な折り曲げなどを防止するため、買った時のケースに入れたまま収納します。これも、先述のバンドプランの下敷き同様ぴったり収まります。

急速充電用スタンドは、運用スタイルによります。なぜかというと、行きと帰りを公共交通機関や便乗などの電源が使えないスタイルで一晩中移動し大阪にいったりします。その場合、VX-8 のビーコンを 1 分間隔で送信していたりします。そうすると、L バッテリパックがほぼカラになります。だいたい、金剛山向け移動であれば、東京~大阪~金剛山という移動順路で L バッテリがカラになります。

そして、L バッテリ 2 個目でお山の上から電波を出して貰い、その残りで下山~大阪市内へ戻ります。問題はここからで、ホテルに泊まって一晩充電できる日はいいですが、これが二日目などこのまま帰宅する場合は、帰りの分の電源とするため、漫画喫茶などでバッテリパックを充電する必要があります。ところが、本体で充電するとかなり時間がかかるため、出発までの数時間では到底間に合いません。

そこで、3 時間程度で、最低でも帰宅するまで(=一晩)ビーコンの送信が続けられるよう、L バッテリを一本フル充電する必要があるのです。それには、急速充電用スタンドがほぼ必要になります。早く下山して漫画喫茶で長時間粘ってもいいですが、お金もかかるし時間の無駄なので、ちょっと邪魔になっても持って行くのがおすすめです。

急速充電スタンドと、純正の AC アダプタを組み合わせて使います。さらに、秋月で入手した 12V 出力の AC アダプタも持参します。こちらは外部電源(安定化電源)的な利用の仕方で、ホテルの室内から外部電源を使用して出るときに使います。その為、ホテル泊がない場合は先述のクリップベースとともに持って行かない場合もあります。

もちろんこれも、PowerPoles 化されていて、必要に応じてケーブルをつなぎ替える事で私の ID-92 などの ICOM 無線機で使ったりできるようになっています。充電であれば、分岐ケーブルを使う事で二台いっぺんに充電する事もできます。PowerPoles は本当に便利です。

でもそうすると、純正 AC アダプタは要らないんじゃないの? なんて思われそうですが、これは、本体でも充電しながら、もう一本のバッテリを急速充電する、なんていう場面で使われます。また、QSO しながら別のバッテリを充電する場合もありますし、両方あった方がオトクです。PowerPoles 化した同じケーブルを2本もって分岐してもいいですけどね。

また、漫画喫茶などでの充電だけであれば、秋月の大きめのアダプタを取り出し、PowerPolesでつないで VX-8 とつなぎ、アダプタに AC コードをつないで差し込んで使うより、純正 AC アダプタを単体で取り出した方が素早いです。意外とギリギリまで充電していたりして時間がない事もあるので、この辺りの手際の良さが重要になる場面があります。

Dsc01422_rそのあたり、実際の旅行の予定や計画などによって、両方、またはどちらか一方など AC アダプタの内容を変えていきます。これが、メインの網掛けの場所に入りますが、これだけだと多少隙間ができるので、衝撃吸収の意味も含めてハンドタオルを一枚上に載せてからファスナを閉めます。

ハンガーで掛けるようになっている部分の下のファスナー付きポケットには、ロッド式のアンテナを入れます。6m/2m/430MHz の Maldol 製のアンテナです。持ち運び時にはロッド部分と下の部分が分割でき、堅牢なので曲がったり折れたりする心配がありません。コンパクトになるのに、運用時は 1m くらいの長さになり項利得なので便利です。残念ながら私の持ち物ではなく、今は売っていないのが悔やまれるところです。

Dsc01421_r ポケットが 3 つ有り、これは VX-8 のバッテリを入れるのに丁度良い大きさです。私が使うときには ID-92 の予備バッテリと乾電池パックを入れていますが、VX-8 の L バッテリや乾電池ケースもギリギリ (言い換えればぴったり) 入ります。

これで閉じるわけですが、閉じるときに網のメインのポケット部分の上に、紙ログのためのノートとボールペン、薄型の時計を置くようにして挟み込むように閉めます。これらのモデルは

・ノート: ファミマで売っている無印のノート
・ボールペン: inka pen(インカペン)
・時計: CASIO のお時計さん (メーカーの商品情報はこちら

Dsc01427_r ノートは普通の紙ですが、ゴムバンドがついていて開かないようにできます。また、当然開いているときもゴムバンドで止められるので、風でページがめくれないようにできるのは便利です。モンベルのアクアノート M も濡れていても安心して書けるのでおすすめです。

ボールペンは定番のインカペンです。逆さまでも書けますし、濡れていても書けるので心強いです。屋外で CQ 出しつつ呼ばれないな~、なんて思っていたら急に呼ばれたときにかすれてかけない!なんていう事がありません。キャップを外した状態で待機している事が多く、いざコールサインをメモろうとしたら書けず「もう一度コールサインを教えてください」なんて言わずに済みます。おすすめ。

Dsc01428_r あとはお時計さんです。正確に調整された時計ですが、現在は電波時計があるので調整せず放置できるのでいい時代です。このお時計さんは、電波時計の上に日付/曜日は勿論、温度/湿度が出るので 「お山の上、寒いでしょう?」 なんて言われても 「いま、17度くらいで少し肌寒いくらいですね~」 とか言えるので楽しいです。ログに記載しておけば、その移動運用の時を忍のに使えます。

薄型なので、先述のようなパックの中に入れても邪魔になりませんし、凹凸が殆ど無いので収納が容易です。残念な点としてはバックライトがない事ですが、あまり夜間の屋外での運用はないので、大丈夫でしょう。目覚し時計機能も着いていますので、目覚し時計が必要な人でも旅行のお伴に大丈夫です。

Dsc01429_r これらをざっくりと入れて、ファスナをきゅっと締めると、一つのモバイル向けパックの出来上がりです。あとはこれを、バックパックに入れれば、バックパックの他の物を傷つけたり、逆に傷つけられたり折れたり無くなったりする心配がありません。取り出すときも、場所が充分ではなく時間が惜しいお山などの運用場所で、すぐに取り出す事ができます。

ホテルなどの室内でも同様。他の物を先にバックパックに放り込み、あとはこれに無線関係を一気に放り込んで、最期に片付けられます。屋内外を問わず、展開・撤収の際に素早く、かつ忘れ物がないようにひとまとめにできるので、おすすめです。

なお、肝心の無線機本体ですが、これは APRS などで行動中に無線機を使う必要がない場合には、中の充電器などの入れ物を工夫する事で無線機本体をアンテナを外した状態で入れる事もできます。傷がついたり、知らない間に電源が入っていて PTT も押されてファイナルが飛んでいたなんていう悲しい事態も避けられるかもしれません。

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コメント

はじめまして。 いつも楽しく拝見しています。
移動運用の情報が少ないこと(特に徒歩&軽装備)同感です。 移動運用関係の情報を探すとたいていは自動車を使っての重装備か、徒歩と言っても力任せの登山関係がほとんどですよね。
今回の記事、とても参考になりました。続編を期待しております♪

投稿: タケ | 2009年9月 8日 (火) 14時08分

いろいろと工夫されていて勉強させていただきました。
私は最近ハイキング+山頂運用をやっていますが、登山中はハンディ機を常時聞いています。ハンディ機をどこに付けるのが良いか試行錯誤中。
だんだん軍装に近くなってきてしまいました。(^^ゞ

投稿: JO1KVS | 2009年9月 8日 (火) 17時33分

こんばんは
某SNSでこのネタを無断で使わせていただきました。すみません。
私の環境(?)ではもう一回り小さなサイズでも入りそうな感じです。
トラベルキットバックの存在は前から知っていましたが,こういう使い方があるとは気づきませんでした。

投稿: JG3QQK | 2009年9月11日 (金) 01時04分

JO3KPS/1さま
http://www.mpuni.co.jp/newsrelease/2004/1075771519.html
ユニ パワータンク 加圧ボールペンを趣味・仕事ともに昔から気に入って使っています。
最近では、文房具店にも見つからないことが多いので、リフィルの入手に苦労しています。

ごめんなさい。 JJ2RON より

投稿: あるふぉんす | 2009年9月20日 (日) 19時17分

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JO3KPS/1氏による『徒歩での移動運用グッズ』シリーズ第1弾(?!)、「公共交通機関で移動するときの持ち物・基本パック編」。 例はハンディ機だが、HFポータブル機であっても十分参考になる。 http://whitemage.cocolog-nifty.com/nikki/2009/09/post-2622.html そういえば最..... [続きを読む]

受信: 2009年9月 7日 (月) 23時47分

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