« 手くずれ | トップページ | パブコメに隠れたPLCショック »

2009年1月22日 (木)

CW練習会

昨日は早く時間が空いたので友達のお家に遊びに行って、CW練習会というか相談会をしてきました。もっとも、先日書いた通り私自身人に指導できるほどのスキルがあるかというと疑問ですし、もう半年近くCWに出てない気がするので微妙ですが、彼女には他に相談ができる相手がいないので、私でもいないよりはマシでしょう、という事で微力ながらお手伝いに行ってきました。

とりあえず、私はロケットで買った練習用の乾電池がついたトーンの出る電鍵を持参しました。練習はまず、どういう感じなのかを目で見てみたかったので彼女に一通り電文を渡して打って貰いました。速度は標準的な100字程度。うまくいかなければ、70字程度まで落としてみます。それ以上落とすと、今度は逆効果です。

打って貰ってみて最初に気がついたのは、彼女の姿勢です。軽く前屈みになり、右肩(打つ方の肩)が上がり気味になっていて、あまりよくない姿勢です。前見た時はこんな打ち方はしていなかったと思うので、打てないというプレッシャーと私が見ているという緊張感からつい気合いが入ってしまっているのかもしれませんが、一時的なものではなく、クセになってしまっているようです。

精神論は好きではないので、儀式のような形式的なことやマナー的なことであれこれいう気は全くありません。私は意味のある、何らかの根拠がある形式ややり方についてのみ、参考にするし口にしています。なので、この姿勢についてあれこれいうのも、あまり打つのに適した姿勢ではないからです。

電文を一通り打って貰ったところ想像通りで、特定の文字でわずかに引っかかります。判別が難しくなったり、語の区切りがわからなくなるようなことはありませんが、すでに流れるような符号になっていません。一瞬躊躇すると思うと次はやっぱり 「いつもの符号」 です。ざっとチェックしたところ、すでに 7 文字程度引っかかるようになっています。これは結構重症です。

次に姿勢について。私のことを知ってくれている彼女なので、無意味な形式的なことを言っていないのはわかってくれるとは思いますが、それでもやっぱり自分で体験してからの方がわかりやすいでしょう、という事で、今度は長い電文を打って貰いました。さすがにサンプルは作れないので、ハリーポッターの小説を最初から30分程度、打って貰いました。

その結果、20分もしないうちに速度が不安定になったり短点と長点のバランスが崩れ始めました。30分後には、既に取る方が何度か聞き返すことになるであろう状態になってしまっていて、その上既に70字出ていません。

諸説あるでしょうし、私も正解は知りません。ベテランの OM さんや経験を積んだ皆様の中には異論もあるかもしれませんが、私の個人的な経験上、こういった打ち方は長続きしません。ダメな打ち方の典型だと教わりました。気合いを入れすぎるとこういう調子になりがちですが、短時間で終わる試験ならまだしも、実際の交信(送信)ではこれだとすぐに体が参ってしまいます。

彼女の元々の手くずれに加え、気合いを入れたことが逆に災いして姿勢を崩していることでさらに、別の惡要素が加わって思うように打てなくなってしまうわけです。そうなると、ますます精神的に追い詰められてしまい、ますます症状は悪化します。最初はたった一文字が、しかも纔かに躊躇する程度だったのが、最終的にはモールスを打つこと自体に緊張感を伴うようになってしまい、ひどい場合には電鍵を捨ててしまうことにもなりかねません。

というわけで、基本に立ち返ってまずは姿勢を直します。形式的なことや見た目の問題ではなく、あくまで実践的な要素として、姿勢を直すわけです。もちろん、特殊なやり方があるわけではなく、一般的な座り方、つまり、テーブルとお腹の感覚を手のひら一つ分あけ、腕とテーブル面が平行になるように椅子の高さを調節し、手首全体で打つようにする、肩と指先には特に力を入れないようにする、といったところです。

# この辺は漫画で書いた方が解説しやすいですね(^^;

ところがこれが、意外と難しくなってしまってました。いわゆる 「クセがつく」 という事の怖さを実感しました。最初はきちんとした姿勢で座れても、送信を始めるとすぐにくずれてきて、気がつかないうちに前屈み、右肩上がりになりがちです。指摘されているので意識してか、前ほどひどくはありませんが、やっぱり軽く、そんな感じになってしまいます。こうならないように、調子が悪いと思ったら、早めにフレンドさんなどで CW 経験のある誰かに見て貰うことをおすすめします。

次に、受信のチェック。受信も少し、技量が低下しているようです。私が単に手打ちで打っている時はそれなりにとれるのですが、それでもたまに間違いがあります。これを、PCで即興で作成したプログラムで私の打つ符号に加え違うモールス符号やノイズをわざといくつも重複さた実際の交信に近い状態を再現する形にして取らせると、結構ダメです。間違えが多い上になんども再送要求をします。

CW に出られている方はよくご存知の通り、間違って取るよりはとれずに不明にする方がよいわけです。平文の場合、不明の物は受信が終わってからもすぐとれていない部分がわかり、同時に類推して穴埋めすることもできますが、間違ってしまった物は一目見て間違いだとわかるわけもなく、あとから内容を見ている時に初めて、変なことに気がつきます(ひどい時には気がつかないことも)。また、読む時に電文の再現度がある程度推測できるので、歯抜けにしておく方が読み手も楽です。

問題なのは、受信をした時に、とれなかった、または間違えたことが自分でわかっておらず、正しくとれたと思ってる点です。かなりの頻度で再送要求を行っていますが、同時に間違っている場所もあるので、全体的には結構良くないことになっています。私は、毎分100字程度の速度で30分は再送要求ゼロで受信できるスキルは身につけなさい、正確に取ると同時にわからない文字は間違って取らない(はじく)チェック能力を身につけなさい、と教わりました。

そう考えると、彼女の受信能力も結構低下してしまっています。送信の躓きから色々なところに波及して、全体的に CW のスキルを低下させてしまっている気がします。お話をしていると、受信している時でさえ、送信時の苦手符号が頭をよぎり集中力が途切れがちだそうです。

この集中力の低下が顕著に表れるのが、練習の中で使った、ノイズを混ぜた場合での受信です。ノイズが多い中で、目的の符号を間違いなく取るためには、集中力が必要です。単にノイズがない中、目的の信号だけが綺麗に流れてくるならともかく、ノイズ混じりの状態では集中力が求められ、余計なことが頭をよぎるときちんととれなくなります。当然、実際の交信ではノイズ混じりの環境ですから、これができなければどんなにノイズのない静かな環境でのモールス受信ができても意味がありません。

そんな感じで、ちょこまかとチェックとアドバイスをし、今日の練習は終了となりました。とりあえず、彼女にとってはよりショックが増した感じでしょうが、逆にこれを励みに引き続き頑張ってほしい物です。シャワーではなくお風呂に入って、肩と手首をよくほぐし、特に手首は温めるようにし関節が硬くならないようにアドバイス。練習に適した電文を作成し、宿題として残してきました。

私にも、これから先のアドバイスの計画などについて、今回の手応えから色々と宿題が残りました。彼女を CW 好きにさせたのも、私です。困った時には全力でお手伝いをして上げないといけません。早く彼女が元通りの綺麗なモールスを打てるようになれるようお手伝いを続けていきたいと思います。

ここで書いてあることと私がしたことは、先述の通り、正解ではありません。あくまで、彼女と私の間柄における、二人だけの相対関係において私の方が経験とスキルがあるため私がアドバイスをしているだけであり、世の中にはもっと正しく、適切な方法がある可能性が高いです。彼女の周囲には他にアドバイスできる人がいないため、世間から見れば経験不足の私がアドバイスをおこなっているだけです。

従って、単なる読み物としてのみごらんになり、ここで書かれた方法や考え方を真似されないよう、ご注意ください。実際に手くずれや送信のスキルに悩みを抱えている方は、ちゃんとしたベテランの方にご相談ください。場合によっては、さらに症状を悪化させたり、変な癖がついてしまったりする可能性もあります。ここで書かれたことの真実みはマンガの医療ドラマで出てくるウンチク以下だと思ってください(^^; 当然質問されても、無責任に適当なアドバイスはできませんので、あしからず…。

|

« 手くずれ | トップページ | パブコメに隠れたPLCショック »

アマチュア無線」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: CW練習会:

« 手くずれ | トップページ | パブコメに隠れたPLCショック »