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2008年6月 3日 (火)

無線はじめてものがたり~その3

そんな感じで、主にパケット通信をし、たまに気まぐれで自宅からハンディで CQ を出したり、遊びに来られたりしていましたが、高校生の割にはそこそこのアクティビティではあった物の、かといってそれほど深い経験も知識もなく、まだまだ軽い感じでした。設備も簡易だし、運用方法も簡易です。HF とか他のバンドやモードの事はさっぱりわかりません。
そうこうしているうちに高校 3 年生。私の通っていた高校は、大学付属で特に受験勉強を本格的にする雰囲気はありません。私もそのまま進学する予定でしたが、運悪くたまたま私の希望する学部・学科に去年行った生徒が成績不良で大学をやめてしまったので、今年は当該学科での採用を見送る、と言われてしまいました。今更受験勉強しても間に合わないしする気も起きません。先生もだいぶ困っておられましたが、結果的によくあるパターン 「留学したら?」 という形になりました。
受ける大学みんな落ちてしまったりして行く所がなくなっちゃった学生さんが、仕方なく海外の大学に行く、というのはちらほら聞く話です。なので、イメージは相当ネガティブ。いわゆる、おちぼこれ、というイメージが強かった物です。でも受験勉強する気は起らないので、勧められるがままに海外留学。
もっとも、こう書くと確かにおちぼこれの逃げ込み先ですが、実際問題、ちゃんとした大学に行ってちゃんとしたディグリーを取ろうとすると、それなりに大変なのが現実です。日本の受験とは同じではありませんが、普通に試験がありますし、行きたい所にいけない場合もあります。どこの大学のどんな専攻でもいいから適当に行って、卒業できればいい、という人なら別ですが、ある程度の所に行くならそれなりに実力がないと無理です。
私の場合、行くなら、アメリカ合衆国と決めていました。もちろん、専攻は自分の興味がある分野限定です。特にランクは気にしませんでしたが、多方面から検討して、決定しました。なんとか目的の大学に合格し、留学準備です。英語がネイティブではない外国人は、学期が始まる前の早めに渡米して、英語の基礎教育を受けます…が、私は面倒なのでいろいろ口実を作ってスルーしました(^^;

さて、留学してみた所、いわゆる 「大学」 のイメージが全く違います。そもそも、苦労して大学付属の高校に行ったのは、大学受験で苦労せず、今苦労しておけば、あとは遊んで暮らせるというのがイメージだったからです。つまり、大学=遊ぶ所。気が向いたら授業に出ればいいし、普段はサークルや友達と遊びに行ったりバイトにあけくれたりする、大学に行く日より行かない日の方が圧倒的に多いというのんびり生活が、大学のイメージ。高校生までのような、テスト、勉強、宿題のような忙しい生活とはおさらば。
ところが…行ってみると全然違います。そもそも、US の大学と日本の大学は全く違ったのです。US の大学は、大学本来の目的をそのまま、学ぶ所でした。留学初期、引っ越してまだ落ち着かない間はそれなりに忙しく、生活するだけで余裕がないのは確かでしたが、大学が始まったら、さらにとても忙しかったのです。授業はたくさん出なければいけませんし、宿題が山のようにあります。
例えば、厚さが 5cm ほどあるような技術書を「明後日までに要約して A4 5枚にして提出するように」 なんていうのがざらでした。もちろん、英語で書かれていますし、その上、難しい用語や言い回しがかなりあり、難読です。ネイティブですら読むのが苦痛なものを外国人が読むのですから、それはそれは時間も労力もかかります。
だいぶ話が逸れましたが、そんな感じで、大学に入ってからは、最初は引っ越して多忙、そして学校が始まったらお勉強と課題と実験漬けでアマチュア無線とは完全に縁が切れてしまいました。実家に残してきた無線設備のみが、その名残です。
結局、クリスマス以外は日本に帰国すらできない…いえ、クリスマスでも日本に帰国すら出来ないようになるわけで、無線のむの時も消え去ってしまいました。全国転送系のネットはワールドワイドですから、US に行ってもパケットには出れるなんて思っていたのですが…それどころではない生活が待っていたわけです。

そんな生活はドクターを取るまで、6年間続きました。しかし、学生時代の間にひょんな事からアマチュア無線のライセンスは取る事になります。とある実験に使うのに、無線を使う事になり、その時にアマチュア無線のライセンスがあると実験が進む、というので、アメリカでアマチュア無線の資格を取得する事になりました。日本の試験とだいぶやり方が違いましたが、何とか最上級の資格を取得する事に成功しました。
丁度その後、車を買う事にしていたので、車を買ったのですが、なんと、ナンバープレートがアマチュア無線専用のデザインのものが用意されていたのです。しかも、ナンバーはコールサイン! すごいです。日本では考えられません。早速、アマチュア無線の資格を持ちそのコールサインを使用しているのを証明する書類と追加料金を支払ってアマチュア無線のコールサイン入りのナンバープレートを取得しました。US では、アマチュア無線は技術と文化の発展に寄与してきた歴史があり、また非常時なども含め社会の公共利益につながるものとして見られている面が結構あるようでした。そのため、ナンバープレートまで専用に用意されているのです。日本の肩身の狭さと違いますね(^^;

(つづく)

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